2009/09/24

モロッコ・マラケシュ ラマダン

9月17日
スペイン・バルセロナからモロッコ・カサブランカへVuelingAirで約2時間。
今までの格安航空会社の中で1番簡単に予約でき、余分なお金も払わなくて済み、空港での手続きもシンプルだったのでこの航空会社はおすすめできる。
スペインと2時間時差のあるカサブランカには10時過ぎに到着。空港から列車でマラケシュにむかうのだけど、お腹もすいているし、楽しみにしていたモロッコ料理をカサブランカ市内で食べてから移動しようという事に。
カサブランカ駅で降りるとお昼時なのにお店のほとんどか閉まっている。モロッコ人にたずねると、「今はラマダン中だからどこにいってもレストランは空いてないよ」と言われる。
えっっラマダン中だったの!?
ラマダンとはイスラム教徒が、新月から次の新月まで日中は食事をとらないという断食月のこと。日の出前に朝食をとり、日没までは水さえ飲まないという。
どこか食べるところはない?と聞くとマクドナルドとピザハットは営業してると場所を教えてもらったけれど、探しても見当たらない。うろうろしてると親切そうな人がどうした?と聞いてくるので、ピザハット探してる。というと、むっとして空いてないといって去っていった。
道を尋ねてもうそばっかり教えられるので、あきらめて駅前にあるIbis Hotelへ。

このIbis Hotelはヨーロッパの各地で何度も見かけていた。泊まったことはないけれど、駅中にあったりするので、よく道をたずねたりしてたので、妙に親近感をもっている。
ホテルで食事するなんて、ちょっと贅沢かなと思いながらも、ここしか営業してないからと自分に言い訳しながらレストランへ向かう。

おいしそうな野菜がならんでいたのでサラダバーを注文。40DH

ライス、キャベツ、トマト、キュウリ、サヤインゲンなどが、ちゃんと素材の味をいかしつつ、様々なスパイスを使って料理されている。

このサラダバーを食べただけで、モロッコ料理のすばらしさを実感。
そしてメイン料理は、タジン

この素焼きの容器は、砂漠の中で水がなくても料理ができるように造られていて、野菜や肉を蒸し焼きできるようになっている。
私は野菜のタジン。85DH

たっぷりのグリンピースにニンジン、ジャガイモ、ズッキーニがはいっていターメリック色のクミン風味。しばらく食べれないくらい熱い!でも早く食べたいのでやけどしそうになりながら食べた。
この鍋は野菜のうまみをまったく逃がさないから、野菜の味が深い。
郡司氏は羊のタジン。85DH

すごい量。
郡司氏も今まで食べた羊肉の中で一番おいしいと言っていた。
カサブランカ駅に着いたときに、ラマダン中ときいて日没まで何も食べれないのか。と諦めていたギャップもあってありがたい気分で食事ができた。
それになんとなく、隠れて悪い事をしているような気がして、にやけてしまう。
カサブランカからマラケシュまでは約4時間。せまい8人掛けのコンパートメントは、ラマダン中のモロッコ人。みんな難しそうな顔しているので、喉からからになってもこの中で水を飲むのは申し訳ない気がしたので、私達もプチラマダン。
マラケシュ駅に到着したのは、日没まであと30分くらいの時間だった。
この時間はモロッコ人にとってはものすごく忙しい時間。日没の合図と共に食事ができるので、みんなそれまでに家に帰りたいので道は大渋滞。しかも殺気だっているので、すごく危険。駅の売店でもどなり散らしているおばさんを見かけた。
私達はタクシーで宿に向かうことになったけれど、タクシードライバーだって家に帰りたいから、乗車拒否。
ようやくつかまったタクシーの中で、日没の合図のブザーを聞く。
あの喧騒はどこに?と思うほど、道路には車がほとんど走っていない。
マラケシュの中心地フナ広場では、モロッコ人がすわりこんで食事をしている。
ラマダン明けは、胃にやさしく栄養価のたかい豆や米の入ったハリラというスープやナツメ、ゆでたまごを食べ、その後8時くらいにしっかりと夕食を食べる。そして夜おそくまで街に繰り出し、夜明け前に朝食を食べてから眠るというものすごく身体に悪そうな1日を過ごす。
そういう訳で普段からお祭りみたいなフナ広場は、ラマダン明けでテンション高めのモロッコ人が、町をうろうろしているので、ものすごい人であふれている。
よくたどり着いたなと思うようなものすごくややこしい細い道を曲がりくねってホテルに到着し、荷物を降ろしてフナ広場の屋台へ。
サラダやフライが積まれている屋台のお兄さんに強引に客引きされそこで食事をすることに。

座るとモロッコパンとトマトソースとチリソースを置いてくれる。

チリソースは酸味が強くてパンによくあう。
お昼にいっぱい食べたので夜は少なめに
カラフルオリーブやフライドポテト、ピーマンのマリネ 各5DH

ラマダン明けのモロッコ人は以上にテンションが高いと聞いてたけれど、屋台の客引きなのに歌ったり踊ったりしてホストクラブみたい。
だれが教えたのか変な日本語で話しかけるし、2ショット写真とらされるし、なんなの??と思ってたけれど、ラマダン中のつらそうなのをみてたら、こんなHAPPYな気分になれるのもわかる気がした。
後で一番テンションの高かった店員さんと一緒に撮られた写真をみて、バルセロナでのブルーな気分がどこかに行った。

このキャラ、友達にはなれそうにないけど・・・